魔王歌謡
23/Nov/2013
 今回の共通テーマ記事は、「好きな歌」。僕は歌うのが好きだ。特に上手いというわけではなく、特段ボイストレーニングなどを嗜んでいたりするということもないのだが、とにかく好きだ。家ではやや気恥ずかしいからボリュームは小さくなるが、よく歌う。小さい頃は、「歌声が聞こえなくなったら寝ていた」子供だったらしい。もう歌しか聞こえない。子供の頃についた習慣というのは得てして抜けにくい。そういうわけで、空オーケストラ、所謂「カラオケ」などにもよく行く。誰かと良く行くわけではなく、基本的に一人だ。曲の趣味あわないんだよ!!!!だからしかたねえ!!!!!!!!!!!!!最近では、「ヒトカラ」などと無理に取ってつけたような固有名詞を盾にして、ヒトカラ料金などという全国の孤独な戦いを続けている人々に対する挑戦を行っている不届きなカラオケ店があるようだが、言語道断である。近所のコート・ダジューなんちゃらなんか半年前から急にお一人様の場合は~とか言い始めたからな。しかも通常の二倍だよ二倍。何が二倍なんだよ。俺は一人だよ。分身はしねえ、安心しろ。というかヒトカラがアレみたいな風潮が良くない。なんでいつでも誰かを連れていくのか。一人で行けよ。そのうち家も一緒になるぞ。とか思ってたらホームシェアリングとかあるらしくて世界は一体どこに向かっているんだ。

 話が逸れた。とにかく、カラオケに行く。2時間で、ドリンクは頼まない、またはワンドリンク制の場合はその一杯だけに賭ける。機種はJOYが多い。映像、音質共にカスだが、画像の差し替えという良心的機能が付いているから問題はない。まず一発目に歌うのが、「Action-ZERO」。声の幅にあっているのか、一番歌いやすい。採点で最も順位が高いのはこの曲だった。全体が少ないからな!!!!!それからいろいろ歌うのだが、布施明「少年よ」は本当に楽しい。みなさんも一度、是非、腹から声を出して熱唱してみて欲しい。驚くほど声が出るし、まるで自分が透明になったように感じる。マジで。平井堅「POP STAR」は、僕が知っているくらいだから皆も知っていてハードルが低く、声もちょうどいいので好きだ。あとは、JOYを選ぶ一つの理由にもなっている曲。シューベルト「魔王」である。誰だよ今笑ったの。騙されたと思って、ドイツ語版を選んでみることをおすすめする。これも本当に楽しいのだ。勿論、魔王パートと子供パート、父パートとそして地の文パートで声を変えることを忘れないで欲しい。最後の「war tot(息絶えていた)」は低くて歌いにくいかもしれないが、他は出しやすい音域のはずだ。一発芸にもなるので、ホントに是非。ちなみに僕は今までこの曲を(家族を除いた)人前で2度ほど歌ったことがあるが、概ね好評だった。ただし、曲が5分と長いため、後半は皆の飽きとともに生まれる重苦しい空気の中「マインファーター!!!!!!!!!!マインファーター!!!!!!!!!」とかやるハメになるので、それでも負けない強いメンタルは必要である。

 ちょっと話は変わってしまうが、魔王は僕が一番最初に購入したCDでもある。学校の音楽の授業で聞いて、初めて聴いて、衝撃を受けた。面白い。その日から僕はしばらく魔王の虜となり、声真似をしながら下品に笑う友人を尻目にCDを買いに走った。何故レンタルしなかったかは永遠の謎である。多分安かったんだろうね。しかもそのCDには各国語での魔王が収録されており、フランス語の軽快な感じ、日本語の合いそうでやっぱり微妙な感じに笑ったものだ。僕の今はなきiPod nanoには、魔王が全曲収録されている。今?あるわけないだろ、言わせんな恥ずかしい。そういうこともあって、結局僕の人生で最も聴きこんだ曲は魔王ということになるのだろう。

 なんと好きな歌の話をしていたはずが、気がついたら魔王の話になっていた。物語よろしく、魔王の虜となっていたわけだ。すでに僕はボンバヘッ